「とんび」重松清
1月~3月にかけてドラマ化されていて、それに併せて読もうと思っていたが、結局はドラマも見続けることはできず、本も本当に少しずつ読んでようやく昨日で読み終わった作品。
頑固でありながら、単純で情に厚い父親とその息子との関係を描いた作品。
家族を描いた作品は、やはり重松清が一番であり、好きな作家だ。
内容はネタバレになるので書かないが、行きつけの小料理屋のおかみや幼なじみの僧侶など、脇役も実にいい。
激しく変わる時代を生き抜いてきた主人公の父親とその息子の周囲で起こる様々な出来事に共感し、涙を流しそうになり、引き込まれる。
中に登場してくる美しい「嘘」の話がある。傷つけまいとしてついた嘘だが、それが本当に愛情のこもった嘘なだけに、それがこの話の肝でもある。
そして、「嘘」ではない真実が明らかになっていたことを父親も知るのだが、その後、息子もいつか明かさなければならない真実を抱えることになる。
「嘘」をつき続けるのか、真実をいつ打ち明けるのかそれは物語の中では明らかにならないが、それでもそれは悲しいことではない。全て受け入れた上での選択だったのだから。
さて、次の重松作品は何を選ぼうか。
(私の10年日記)
2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年
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←ほかにもカターレ仲間がいます。
←ほかにも富山仲間が。
頑固でありながら、単純で情に厚い父親とその息子との関係を描いた作品。
家族を描いた作品は、やはり重松清が一番であり、好きな作家だ。
内容はネタバレになるので書かないが、行きつけの小料理屋のおかみや幼なじみの僧侶など、脇役も実にいい。
激しく変わる時代を生き抜いてきた主人公の父親とその息子の周囲で起こる様々な出来事に共感し、涙を流しそうになり、引き込まれる。
中に登場してくる美しい「嘘」の話がある。傷つけまいとしてついた嘘だが、それが本当に愛情のこもった嘘なだけに、それがこの話の肝でもある。
そして、「嘘」ではない真実が明らかになっていたことを父親も知るのだが、その後、息子もいつか明かさなければならない真実を抱えることになる。
「嘘」をつき続けるのか、真実をいつ打ち明けるのかそれは物語の中では明らかにならないが、それでもそれは悲しいことではない。全て受け入れた上での選択だったのだから。
さて、次の重松作品は何を選ぼうか。
(私の10年日記)
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