わかりやすさの罪(武田砂鉄/朝日新聞出版)
武田砂鉄さんはここ1年くらい発言をラジオで耳にする機会があり、好んで聞いている。
発言に共感できる部分が多い。
さて本の内容だが、著者も本文の中で書いているが、わかりにくい本だ。
今の世の中はわかりやすいことが良しとされる。
わかりやすい文章、わかりやすい物言い、わかりやすい放送。
何でもそうだ。
そんな世の中の流れにこの本は疑問を投げかける。
わかりやすさのためにテロップまみれにされるテレビ番組。
個人的には最近の野球中継は、表示される情報が多くて、情報を見ているのか野球を見ているのかよくわからないと感じる。
文中で、新しい波に素早く名前をつける選手権という見出しがある。
いわばキャッチーで、ついそういう表現には、誰もが思わず飛びついてしまうんだろうが、見習おうとは思わないとしている。
この本の終盤は、去年行われた愛知トリエンナーレの話題になる。
自分の感情が全て一般的な感情でもあるかのように振る舞う著名人の振る舞いを書いている。
別の見方があるのではという考えが全くない、声の大きいだけの人が幅を利かせる世界。
そこは自分もそうならないようにと気をつけているが、そこに注意を払わない人の方が自由に生きられる世の中には憤りを感じる。
とにかく分かりやすいことが全ていいことではなく、分かりにくいものを解きほぐしていくことこそがむしろ重要だという視点。大事にしていきたい。
発言に共感できる部分が多い。
さて本の内容だが、著者も本文の中で書いているが、わかりにくい本だ。
今の世の中はわかりやすいことが良しとされる。
わかりやすい文章、わかりやすい物言い、わかりやすい放送。
何でもそうだ。
そんな世の中の流れにこの本は疑問を投げかける。
わかりやすさのためにテロップまみれにされるテレビ番組。
個人的には最近の野球中継は、表示される情報が多くて、情報を見ているのか野球を見ているのかよくわからないと感じる。
文中で、新しい波に素早く名前をつける選手権という見出しがある。
いわばキャッチーで、ついそういう表現には、誰もが思わず飛びついてしまうんだろうが、見習おうとは思わないとしている。
この本の終盤は、去年行われた愛知トリエンナーレの話題になる。
自分の感情が全て一般的な感情でもあるかのように振る舞う著名人の振る舞いを書いている。
別の見方があるのではという考えが全くない、声の大きいだけの人が幅を利かせる世界。
そこは自分もそうならないようにと気をつけているが、そこに注意を払わない人の方が自由に生きられる世の中には憤りを感じる。
とにかく分かりやすいことが全ていいことではなく、分かりにくいものを解きほぐしていくことこそがむしろ重要だという視点。大事にしていきたい。
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